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2011年3月

シンプル

2011/03/23(水)

震災の影響で3月後半の講演がキャンセルになり

おうちで過ごす時間が増えています

大好きな本を思う存分読める、と思ったのですが

オフや時間ができたときに限って体調を崩すのがお約束

風邪とか、何か病気になってるワケちゃうねんけど

身体やアタマが重かったり、とにかく眠かったりして

全身から「休んでくれ~~~!」ってシグナルを感じるんよ。

これは、長年自分の身体と付き合ってきたからわかる感覚。

こういうときに無理をすると、決まって後から風邪引いたり

どこか悪くなったりするんよね

小さい頃からあまり体が丈夫でなかったけど、気持ちはいつも元気100%。

そのアンバランスからくる「ひずみ」で高校生くらいまでは

学期に一度は体調崩して学校を休んでいた。

「学校行きたいのに、いっぱいやりたいことあるのに、

どうして寝てなアカンのよ~!」と自分の身体にいつも不満を持ってたっけ。

だけどあるとき、身体の声も聴いてあげなきゃ、と考えた

「休む勇気も、必要やねんで」と言ってた。

なるほど。

スイッチONばっかりじゃ、いつか壊れてしまうもんね。

妙に納得して、そこから心と身体の会話が始まった・・・

私の身体が「もう、ちょっとエエ加減に休みぃや~」と言うときは

声が出にくくなる

やたら眠くなる

アタマが重くなる

などのシグナルを送ってくる。

「そやね~、ハイハイ。ほな、ちょっと休もうか~」

これって、きっと免疫力が低下してるサインなんやろね。

身体の言うことを聞いて一日ゆっくり休むと、体力が回復する。

シグナルを察知して、言うとおりにしてあげると

身体も「おおきに、また頑張りね」と言ってくれてるみたい。

だから、仕事が休みの日、ちょっと気が緩んだときなんかに

ちゃーんとタイミングを考えてくれて

「今が休むチャンスやで~」とシグナルを送ってくるようになるのよ

皆さんも、ぜひ身体の声を聴いてあげてみてくださいね。

そんなわけで、今日はおうちでのんびり過ごしてます。

けど、暖房はつけずに・・・厚着してます。

節電、節電、よね。

関西で節電しても、関東に届けられないから無駄、

という意見もあるけれど。

私はこんなときやからこそ、みんなが「使い捨て生活」を見直す

チャンスにせなアカンと思う。

電力が供給できるから、お金払ってるから、

使いたい放題使っていい、ってワケじゃないよね?

安いからって、特にいらないけど買っちゃえばいい、ってワケじゃないよね?

いつでも食べれるから、テキトーに食べてていい、ってワケじゃないよね???

特に日本は資源の少ない国やねんから。

自分にとって、本当に必要ものと、そうでないものを見極めて

シンプルに生きるって、大切やと思う。

自分にとって本当に必要なものと、そうでないものを知る。

必要なものは

ちゃんと作られたものを買って

大切に使う。

食べ物だって、ガラクタ食品ででカロリーや食欲だけを満たしてたら

心も身体も健康になんて、なれない。

だけど忙しかったり、食べる喜びだって大切にしたい。

だったら・・・「普段の食事」と「ごちそう」を区別するといいんちゃうかな?

普段は健康のことを考えて、できるだけちゃんと作られたものを

バランスよく食べる

たまにみんなで食事するとき、お祝いのとき、週末なんかは

美味しいものを味わっていただく

そういう区別ができてれば、美味しいものを味わいつつ

健康な身体を作ることもできるはず。

日本人は昔、そんな普段とごちそうの区別を「ハレ」と「ケ」の食事

って呼んでました。

今は、いつでもテキトーに美味しいものが食べれてしまう時代。

でも、だからこそ、取り戻さなきゃいけない。

思い出さなきゃいけない。

簡単に、テキトーに、すぐに手に入ったものが与えてくれる喜びは少ないってこと。

遊び疲れて、めっちゃお腹がすいた時に食べたご飯の美味しさ。

ずっと欲しくて、欲しくて、たまらなかったものを、やっと手に入れたときの喜び

どんな食べ物だって、もとは生き物なんやから。

私たちの口に入るときには

誰かが大切に育てて、作って、やっとやっと完成したものなんやから。

たとえ自分がイチから作らなかったとしても

誰かがやってくれたプロセスを想像して、感謝して食べる気持ち。

そんな風に想像できる食べ物を選んで、身体を作っていこうという気持ち。

地震は、地球だって生きてるんやで!っていうメッセージかもしれない。

私たち日本人はもう一度、自分たちの環境や文化のことを思い出し、

ちゃんと考えて、これからの未来を選んで、造っていかなければ。

悲しいけど、苦しいけど、辛いけど、

心ひとつになって、立ち上がり、乗り越えていこう。

政治や、報道や、ヒトのせいにしないで

まずは自分自身から、本当に必要なものと、そうでないものを見極める気持ちをもつ。

きっと、本当に大切なものは、シンプルなはずやから。

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小さな勇気

2011/03/16(水)

地震や放射能漏れの影響などで

不安な毎日が続きます。

テレビからの情報でも、安心させてくれるものは流れてきません。

東京の友人・知人からも、深刻な状況と

いろんなモノが不足してるという声が聞こえてきます。

関西では、まだ何かが不足している、ということはないけれど

静岡でも地震が起きているし

日本列島、どこで地震が起きても不思議ではない。

今はただ、多くの方の安全と

早くこの不安が取り除かれることを祈りつつ、

自分にできることを、やるしかない。

小さなことだけど、節電。

家の中でも厚着して、暖房はつけない。

冷蔵庫の開け閉めはなるべくしない。

車に乗らないで電車を使う。歩く。

信頼できる組織に義援金を送る。

政府や組織を今さらせめても何も変わらない。

こんなときこそ、一人ひとりの想いが何かを動かせる。

私の周りでは、色んな方々が

「チャリティーサッカー」の開催を計画しておられます。

「想い」を「行動」にするための、小さな勇気の積み立てを。

今の自分にできることを、するしかない。

毎日、その時を大切に、生きることを。

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地震

2011/03/14(月)

このたびの地震災害に心より申し上げます。

そして、お亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りいたします。

私は3月11日、講演のため長野県の松本にいました。

講演を終えて14時53分の特急「しなの」に乗るべく

ホームで電車を待っていたところ、地震に遭遇しました。

最初は「めまい???」と思い、その後「いやいや、景色も揺れてる・・・」

と地震であることに気付きました。

松本でもかなりの揺れを感じ、駅のホームで何かにつかまっていないと

転びそうになるくらいでした。

阪神淡路大震災のときとはまったく違うタイプの揺れが、しばらく続きました。

駅のアナウンスでは電車が停止していることを知らされ

さらに余震があり、ホームは危険なので一旦全員が改札を出されました。

そこにはすでに人が溢れていて・・・

携帯はつながらず、かろうじてメールが使える程度。

あっという間に公衆電話には行列、駅の待合室は満席に。

気温4℃の松本で、とにかく暖かい場所を探して待たなければ・・・

と情報収集に右往左往しながら過ごしていました。

すると、出張が多い私を心配してくれた友人たちからメールが次々にはいってきて。

その情報にびっくり!

まさか、東北でそんなに酷い地震が起きていたとは想像もしていませんでした。

そのうち、東に向かう電車の運休が決まり、

名古屋に向かうバスも人が押し寄せてすでに満席。

私も今日は帰れないかも・・・と覚悟を決めようとしていました。

しかし、とりあえず名古屋までは「しなの」が動くとアナウンスがあり

急いでホームに戻りました。

名古屋までたどりついても、その後どうしよう?

新幹線が止まっていたら・・・と考え出したら不安はきりがありません。

電話はつながらないし、メールも届かなくなってしまって・・・

そんなとき、かろうじて届いたSMSで、まきちゃんがずっと状況を送ってくれました。

被害の状況、新幹線の運行状況、などなど。

その最新情報を同じ列車の方々と分かち合い、

関西に向けて帰る人々と祈るような気持ちで過ごしました。

まきちゃんと、てっちゃんが送ってくれた情報のおかげと

帰れなかったときのことを考えていろんな手配をしてくださった

ATMさん、かっちゃんのおかげもあり

8時間以上かけて何とか垂水にたどり着くことができました。

本当にありがとうございました。

しかし、帰ってテレビを見て、地震による災害の大きさに

改めて呆然としてしまいました。

とっさのとき、携帯がつながらない、状況がわからないという不安は

ものすごいストレスとなってキリキリと心にのしかかってきます。

状況がわかるだけでも、安堵感が得られます。

またそれに応じて瞬時に自分が何を選択するかが迫られます。

松本から垂水に帰る私でも、こんなに気持ちを消耗したのだから

東北にいた方々の気持ちを考えると、本当に心が痛みます。

何度も利用した仙台空港の映像にも愕然とし、

お世話になった福島や秋田、仙台の皆様の安否もわからず

考えるだけで涙が出ますが、私には祈ることしかできません。

地震ではありませんが、私は以前、

マンションが水漏れ事故にあい、すべての家財が水浸しになる

ということを経験しました。

そのときのことを想い出すと今でも涙が出ます。

「行ってきます」と当たり前のように出かけた我が家なのに

当たり前のよう帰ってくると、もう昨日までの生活には戻れないのです。

最初はショックを受けながらも

「何とかしなければ!」という緊張感のもとに行動できるものです。

思い出すことも「貯金通帳は?パソコンのデータは??」といったもの。

ところが、しばらく経つと、もっとも大切なことを失ったことに愕然とします。

それは、「日常」です。

当たり前のような幸せな日々に

もう戻れないことを認めなければならないとき。

どうしようもない喪失感に襲われるのです。

人間の力の小ささ、無力さを思い知らされる気持ちです。

だけど、こんなときだからこそ

私たちひとりひとりが、「何ができるのか?」を考えなえればなりません。

小さなことでも、どんなことでも

「自分にできること」を見つけて、行動する勇気を持たなければ。

少しでも多くの方々の無事をお祈りするとともに

微力ながら、次へ踏み出す一歩に繋がるお役に立てればと思っております。

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くぎ煮

2011/03/10(木)

垂水の春は「いかなご」とともにやって来る・・・

とも言えるくらい、垂水は「いかなご」で賑わっています

駅を降りたら「いかなご」の旗がひらめき、

「いかなご検定」が開催され、「いかなご音頭」なるものもあるそうで。

買い物に行くと「いかなご」を袋にいっぱい詰めたおばちゃん達に遭遇します。

スーパーには「くぎ煮準備コーナー」が設けられ

醤油や酒、みりんなどの調味料からくぎ煮用のタッパが山積み。

郵便局で500円のエクスパックを買うと

ちょうど「くぎ煮」を入れて送れるサイズのタッパまでついてきます

町を歩けばそれぞれの家庭から「くぎ煮」を煮る臭いがただよって~~~

垂水に住んで2年目の春

去年は「くぎ煮」に尻込みをして、出張に行っている間に

どんどんいかなごがデカくなってしまい

チャレンジできずじまいだった「くぎ煮」

てっちゃんの大好物やし、せっかく垂水区民やねんから!

と今年は張り切ってチャレンジしてみました

1kgずつ袋に入って売っているいかなごを購入。

水洗いして、しっかり水気をきります。

Photo

調味料を沸騰させ、いかなごを投入。

アルミホイルで作った落し蓋をして煮ていきます。

Photo_2

いかなごの身はホントに柔らかくて繊細なので

箸で混ぜるのはタブー。

汁気がなくなってきたら鍋をかえして煮汁をまんべんなくからめて、完成

・・・のはずが。

できあがった「くぎ煮」は「くぎ」ではなく、そぼろのような状態に

見事に撃沈でした。

なんでやね~~~~ん

レシピどおりにやったのになぁ

味は美味しいねんけど・・・・

敗因を分析してみると

①欲張って2kgを一度に炊いた

②出始めのごく小さなイカナゴというハードルが高いものに

 いきなりチャレンジしてしまった

というのが思い当たりました。

う~ん、このままでは終われない。もう一度、チャンレンジじゃ~~~

今度は1kgずつ、そして前回より少し大きくなったいかなごでトライ。

しかしながら、納得できる出来栄えにはならへん。

そこで、お母さんにアドバイスいただき、

火加減や水あめを入れたらよいことなどを教えてもらい

またまたチャレンジ。

3度目の正直、ではないけれど

自分でもなんとなく、いかなごの扱い方や

鍋に入れるときの注意、火加減とかがわかってきます。

やはり、経験って大切よね~~~~

で、これならイケるんちゃう?という感じに完成

Photo_3

何とも言えない達成感と充実感。

とともに、わが家の冷蔵庫には4kgの「くぎ煮」が・・・・

てっちゃんは大好物やから喜んでくれるけど

この「くぎ煮」はめっちゃご飯が進みます。

さらにお母さんが炊いた「くぎ煮」を頂いたのですが

比べるとやっぱり違うんよね~~

Photo_4

見た目もツヤがあるし、食べてもしっかり食感も残ってる。

う~ん、まだまだ修行が足りんな。

本当は、いろんな人に送りたかったんやけど

まだそこまでのレベルじゃないので。

今年の春は「くぎ煮太り」しそうやな~~~

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春やな~

2011/03/03(木)

このごろ気温とは関係なく、「春やな~」と思うことがあります。

一番先に感じるのは、夕方のころの明るさかな。

そして、味噌を仕込むときには「もうそんな季節か~」と感じます。

今年はMちゃんちでみんなが集まり、大豆から仕込む味噌にチャレンジ。

Photo_2

こちらは麹です。

茹でた大豆を潰します。

最初は手でやってたんやけど・・・・

あまりの大変さにハンドミキサーやフードプロセッサーが登場。

昔の人は大変やったんやなあ

Photo

さきほどの麹にお塩を混ぜて、

さらに潰した大豆を投入。

そして、さらに均一に混ぜていきいます。

Photo_3

ひゃ~独特の感覚が、たまらん

麹と大豆のパック?みたいに手がきれいになっていく気がするけど

それって良いんやろうか・・・?

まあ、それが風味になるってことで

均一に混ざったら、手のひらでハンバーグのように丸めて

空気を抜き、殺菌したタッパに詰めていきます。

このときも、空気がはいるとそこからカビが発生しやすいので

丸めた味噌玉をベチっっと貼り付けるようにして空気を抜きます。

手のひらのスナップを効かせてね

Photo_4

そして、完成

このまま涼しいところで梅雨明け?夏まえ?くらいまで熟成させます。

「良い子で育ってね~」と見えない世界の菌たちへのメッセージもお忘れなく。

さらにさらに

「もうすぐ春ですね~」と口ずさんでしまうのは、この食べ物との出会い

そう、垂水の春は、イカナゴとともにやって来ます

Photo_5

お母さんにまだ小さい貴重なイカナゴの釜揚げをいただきました

とくにこの「釜揚げ」は、その時期にしか食べられず

小さいサイズのものが頂ける時期は一瞬で過ぎ去ってしまいます

すり卸した生姜とお醤油を少々かけて頂くと

ご飯のおともにぴったりです

この時期は買い物に行くと「いかなご」コーナーが設置されて

人だかりができていますが、毎日見ていても

いかなごが日に日に大きくなっていくのが面白い。

やはり小さいものがお上品な味わいです。

街を歩いていても、あちこちから「くぎ煮」を煮るいい匂いがただよって~

大阪では感じられなかった春の到来のメッセージです

季節と同時に、私の周りでも春らんまんな友達が多くて

ウキウキしちゃいますね~

友達がパートナーに出会って、結ばれて。

そういう報告が聞けるのは

彼女の人生の大切な瞬間をともに過ごせている気がして嬉しい。

彼を紹介してもらうときは、嬉しくて、ドキドキする。

普段とは違う、超幸せそ~な彼女の表情を見ていると

ほんとに良かったね~~~って心から想う。

転んで、傷ついて、泣いて・・・

だけどあきらめずに自分を磨いてきた彼女たちだから

それぞれにぴったりなパートナーに出会えたんやろうな~。

友達だからこそ知っている、それぞれのストーリーを思うと心から思う。

Hちゃん、あのとき病気になって、よかったね~

Kちゃん、あのとき仕事辞めてよかったね~~

Yちゃん、あのときいっぱい泣いてよかったね~~~

みんな、とっても辛くて苦しいときがあったけれど

今から振り返ってみると、その辛くて苦しい出来事があったからこそ

今の幸せにたどり着いてる。

やっぱり

「ピンチはチャンス」

なんやね。

何か辛い出来事が起こったときは、本当の自分に出会えるチャンス。

そう考えてみると、少し強くなれる気がする。

(できるなら、辛い出来事には出会いたくないけどね。)

人は追い詰められたときに遺伝子のスイッチが入るのだと思います。

追い詰められて、エエかっこできなくなったとき

見栄もタテマエも脱ぎ捨てて

心の一番奥の本当に大切なものが

自分でも解るのだと思います。

寒い冬があるからこそ

春の喜びも大きくなるし

今しか食べれないからこそ

旬を感じられて、美味しさが増すのと同じなんやね

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